through the door

Written by yun

通れない扉

用意されていたはずの向う側を夢みる

鍵穴は柔らかく
開けようとする鍵の持ち手を包み込んでしまう
その感触

眼をとじると
とろりと流れ出してくる

向う側の残滓の匂い